動物による雨漏りの被害
雨漏りの原因は、雨だけではありません。屋根裏に動物が侵入し、それらの糞尿が原因でシミができたりなど、雨漏りすることがあります。
実際に、都内でも天井裏の雨漏りの原因としてハクビシンやアライグマの尿なんていうのは結構あります。
また、キツツキが穴を空けてしまって、そこから横殴りの雨が入り込んだり、ネズミ・コウモリ・イタチ・モモンガ・小さい鳥が屋根裏に住み着いたり、巣をつくったりし住民を悩ませます。
基本的に、ダクトや内壁と外壁の隙間、屋根の隙間など、わずか10センチ程度の頭が通れるほどの隙間があれば簡単に進入できてしまいますので、対策等を解説いたします。
どのような動物が住み着くの?
一般的に被害が多い動物が下記の動物たちです。
アライグマ
日本でアライグマは、47都道府県で存在が確認されています。
アライグマは特定外来生物に指定されており、現在では、無許可での飼育や譲渡、販売が禁止されています。主に、生ゴミを荒らしたり、家畜やペットを襲ったり、農作物を食い荒らしたりの被害が多いです。また、夜行性のため、夜に活動することが多く、夜に屋根裏から足音が聞こえたりします。屋根裏や床下などに住み着き、糞尿による悪臭・病原菌の媒介・寄生虫の媒介などの被害をもたらす危険性があるので早めの対策が必要です。
イタチ
イタチは、とても強烈な匂いを発します。イタチが家に住み着くと屋根裏などに糞や尿が溜まり強烈な悪臭の原因になります。また、糞や尿が屋根裏などに溜まることで、そこから大量の害虫が発生してしまいます。さらに、イタチの身体にもたくさんのノミやダニが付着しているため、イタチの侵入がダニやノミの侵入へと繋がっていきますので早めの対処が必要です。
ハクビシン
ハクビシンは、住宅地でも出没することが多くなってきており、そのスリムな体型から、頭が入る程度の隙間があれば簡単に侵入してしまいます。住まいの天井や屋根裏に住み着き、排泄を繰り返します。ハクビシンの糞害により、悪臭やシミ・ゴキブリなどの害虫が発生する原因となります。夜中になると天井や屋根裏を駆け回る騒音が聞こえます。
また、人に攻撃してくることがあり、雑菌を多く含んでいるハクビシンから感染症を患う可能性もあるので注意が必要です。
ハクビシンは鳥獣保護法により、無許可での捕獲や殺したりすることは禁止されています。
ネズミ
家に出没するネズミはクマネズミ、ドブネズミ、ハツカネズミの3種類です。
ネズミにはたくさんの病原体がついており、嘔吐や下痢、急性胃腸炎を引き起こすサルモネラ菌、せきや鼻づまりなどの症状から出血まで起こすレプトスピラ菌、出血や腎不全、ハンタウイルス肺症候群をもたらすハンタウイルスなど、様々な病原体を媒介します。また、ダニなどの寄生虫も大量発生してしまうので、早めの対処が必要です。
コウモリ
コウモリは家の天井裏に侵入することが多く、屋根裏に巣を作ったりします。夜行性なので、日没近くから夜にかけての羽音・鳴き声が非常にうるさいです。被害の大半がコウモリの糞害です。コウモリが侵入し巣を作ると、外壁・天井板等に糞や尿によるシミが多く見られるようになり、トタンなどのサビの原因になったりといった被害があります。コウモリは必ずと言っていいほどダニを持っているので、個体数が増えたり天井裏や壁の中で死んでしまうと、ダニの異常発生に繋がります。
侵入経路
屋根裏
屋根裏の換気口や屋根と外壁の隙間などから侵入する場合が多いです。家の劣化や増築により、隙間ができてしまったりして侵入されることがほとんどです。瓦の老朽化によりを剥がすと空洞になっていて、屋根裏へ行けてしまったりってことがあります。冬場は熱が天井裏に溜まるため、コウモリ、クマネズミ、ハクビシン、イタチ、アライグマなど、数多くの害獣が住み着きます。
床下
アライグマ、ハクビシン、ドブネズミなどの動物が床下に住み着きます。
主に侵入経路として、穴を掘っての侵入や、基礎と建物の間に隙間から侵入し住み着きます。
換気口
マンションなどは、換気口からの侵入が多いです。狭い空間のため、主にネズミなどが侵入する経路となります。
対策
対策としては、侵入口を塞ぐことです。
アライグマはとても手先が器用で力も強いため、コンクリートブロックなどで塞いでも簡単にどかしてしまいます。なので塞ぐ場合は、金網や鉄柵で塞ぐことです。また、換気口の場合には、カバーをすることで防ぐことができます。雨樋から登られないようにトゲ付きの部品を使うことで予防することができます。
まとめ
これらの動物の多くは、病原菌・寄生虫やノミ・ダニなどを持ち合わせていることが多く、簡単に繁殖してしまい、最悪の場合、家だけでなく住んでる人の健康にまで被害がいってしまう場合があることです。
また、畑の作物が荒らされたり、ペットの動物が攻撃されてしまったりという被害もあり大変危険ですので注意が必要です。
しかし、ハクビシンやイタチなどは、「鳥獣保護法」によって守られているので、勝手に駆除することができないというのが厄介です。
夜行性という場合が多く、夜中に泣き声や、足音がする・異臭や、雨漏りしている水に色がついている場合は、動物によって雨漏りしているケースが多いので、発見したらすぐに業者等に相談していただくことをお勧めいたします。